YAMASHITACHOU CRONOMETRO

SAUCE DEVELOPMENT 所属 TTスペシャリスト見習いのBlog

LEOMO TYPE-R ファーストインプレッション

はじめに

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TYPE-Rパッケージ

そもそもTYPE-Rとは何でしょう?

従来、ロードバイクの乗車フォーム・ペダリングフォーム改善に対するアプローチは、

  1. 熟練者の感覚を言語化したアドバイスを取り入れる方法(ペダリングはバンといってスッと抜くんだ!のような表現を指す)
  2. 専用の施設で高価な測定装置を用い、専任の担当者によるコンサルティングサービスを受ける

大きく分けて2パターン(だと思います) いずれも優れたメリットがある反面、

  1. 抽象的な表現の理解が難しかったり、受け手によって解釈が変わる、再現性が低い
  2. データを基にしたPDCAは日々のデータ取得と変化の突合せであるのに対し、費用が高額になる事や施設への頻繁な往訪が難しい(※勤め人視点で見て)

上記の様な課題があります。

そしてこの課題解決の一つの答えがLEOMOのTYPE-Rだと僕は理解していて、具体的なメリットを列挙すると

  • 体の動きの定量化 → 感覚値ベースの改善アプローチからの進化
  • 室内だけではなく屋外でも計測可能 → 実競技に近い環境でもロギング可能に
  • 日々のトレーニングをロギング  → 時系列での変化の発見が可能となり、中長期的な改善アプローチも容易かつ正確に行えるように
  • Webアプリベースのビジュアライゼーションと共有機能 → 集合知形成によるパフォーマンス・フォーム改善アプローチの高度化、コーチとの二人三脚アプローチの高度化

なんとなくTYPE-Rのイメージはつきましたか? 続いてどんなデータが指標化され、どんなインサイトが得られるのかを紹介します。

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実際のWebアプリイメージ

TYPE-Rでビジュアライゼーションされたログから得られるインサイト

現在公式のWebアプリ上(https://app.leomo.io)で指標としてビジュアライズされているのは(各所の記載を取り纏めて、意訳も入れつつリスト化 ※間違ってたら公式サイドの見解頂けるとありがたいです)

  1. Dead Spot Score:左右のペダリングサイクルに沿ってペダル速度が滑らかでない大きさと位置を特定

    • Dead Spot が現れる場合は、ペダリング動作が最適ではない可能性があります
    • 値は0が最良で高くなるにつれスムーズでないペダリングと定義されています
  2. Foot Angular Range:ペダリング中のヒールアップ及びヒールダウンの動きの角度範囲を表します

    • 足の最大角度(かかとが一番高い位置にある時の角度)から最低角度(かかとが一番低い位置にある時の角度)を減算することで算出されます
    • この角度が大きい時、9〜12時の段階でかかと位置が高く踏み始めが遅くなり、12〜6時の間にアンクリングが多くなる
    • 値が小さいほど(角度範囲が狭いほど)、足からペダルにパワーが伝わりやすいと言えます
    • 50°が一般的な角度範囲で65°以上は広めの角度範囲
  3. Foot Angular Range (Q1):踏み込みを開始するペダル位置12時〜3時の間でどれだけヒールダウンしたかを角度で表します(上記Foot Angular Rangeの踏み込み部分の抜き出し)

    • 算出式は2.のFARの12時~3時の間を抽出(なのでQ1)
    • この角度が大きい状態はいわゆる「踏み始めが遅い」と言える
    • 30°以上は広めの角度範囲
  4. Leg Angular Range:大腿がペダリング中に上下に動く角度範囲を測定します

    • ふとももの最大角度(一番高い位置にある時の角度)から最低角度(一番低い位置にある時の角度)を減算することで算出されます
    • 身体稼動に無理が無い範疇でこの角度を最大化する事を目指すべきです(ここはちょっと?がある)
    • 45°は低めの可動範囲、50°は通常の可動範囲、60°は大き目の可動範囲
  5. Pelvic Angle:骨盤が地面に対してどれだけ傾いているかを測定

  6. Pelvic Rotation:骨盤の上下軸(背骨軸)を中心とした回転運動の大きさを測定

  7. Pelvic Rock:骨盤の前後軸を中心とした回転運動の大きさを測定

の7つ。 まだ手探りでインサイトを探している段階ですが、非常に有用な指標群です。 (5~7の骨盤関連指標はまだ深堀りできていないので後日追記予定)

さらに上記指標以外で「1. Dead Spot Score」を深堀する為の2つのビジュアライゼーションが用意されています。

  1. Pedal Stroke Intelligence(PSI)

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PSI

  • Pedal Stroke Intelligence(PSI)は、DSS がパワーとケイデンスの影響をどのように受けているかを表示したもので、PSI 上の各ドットは、Dead Spot が発生したポイントと、その時のパワーとケイデンスを色や位置で表しています

  • PCD(Power, Cadence, DSS)マップ

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PCD

  • 様々なパワーとケイデンスの組み合わせ別に発生した Dead Spot の発生頻度を表示したものです
    • 色:Dead Spot の発生頻度 → 赤色 = 高い頻度 緑色 = 低い頻度
    • 濃度:パワーとケイデンスの組み合わせの使用回数 → 薄い = 使用回数が少ない 濃い = 使用回数が多い
    • 各セルの上にカーソルを置くと、上記の値の詳細(発生数と当該のパワーとケイデンスの組み合わせの使用回数)が表示されます

Foot Angular Range(Q1)を活用したペダリング修正

それでは実際にTYPE-Rを活用してペダリング改善を行った例を1つ紹介します。

ローラーで普段のメニューをこなし、TYPE-Rで現状を記録し、Foot Angular Range(Q1)の値を見てみると、左が35.6°、右が34.1°とやや大き目の確度範囲だとわかります。

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ローラー上で測定

つまりやや踏み遅れていると仮説を立てる事ができるので、12時辺りのかかと角度をやや起こし、踏み始めの力の掛かりを速めるペダリングを試してみます。 すると、仮説通りFAR(Q1)の確度範囲は減少しました。

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ペダリング修正後と前

従来より速めのタイミングから入力が開始される事で、より長い時間入力し続けられるペダリングが実現したと言えます。

パイオニアペダリングモニタとの違いについて

知人から「ペダリングモニターとは違うの?」と聴かれたのでFAR(Q1)に近い概念であるベクトル表示と比べてみました。 (比較の為に検証データは上記FAR(Q1)の検証のデータと同じ部分を抜き出しています。)

旧ペダリング

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旧ペダリング

新ペダリング

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新ペダリング

ぱっと見では旧ペダリングと新ペダリングの差の把握は難しいですね。 これはデータビジュアライゼーションの考え方が違う事に由来していて、どちらが優れているとは言い辛いところではあるものの、ペダリングフォーム(踏み遅れ)改善という観点では「角度」という数値データが見える事により、TYPE-Rの方がより実用的だと言えます。(私見!)

TYPE-Rはどんな人向けなのか?

TYPE-Rは、自転車コーチないしはプロシューマーをターゲットにした製品だと考えています。 つまりどういう事かと言うと、「TYPE-Rで収集したデータや、他の指標(対象者の身体的特徴、トレーニング状況、競技特性、speedやwatt、心拍、路面状況、等々…)、そして専門知識を有したコーチの経験値を統合した上で、分析・解析を行い、競技者のパフォーマンス向上を目指す」必要があるのではないかと。

もちろんこれはパワーメーターのそれでも同じ事が言えるのですが、少なくとも現時点ではこういった使い方がベストではないかなと。

データ活用の未来

今の所、知識を有したコーチとデータを共有しながらパフォーマンス向上を目指すのが良いのでは?と書きましたが、今後は例えば「マッサー」「カイロプラクティックドクター」「理学療法士」等とデータを共有し、違う角度からのパフォーマンス向上を目指せるのでは無いかと感じました。

こんなデータの見方ができるようになると嬉しい

以下は筆者からTYPE-Rへのフィードバックです(直接送れよ!って話しはあるけれど…)

  1. LegARの角度範囲の狭さが、ももが上がっていないから狭いのか、下がっていないから狭いのか(逆で広い場合どっちが寄与しているのか)がわかると嬉しい
  2. 過去データのセグメントを保存して比較できる機能が欲しい(同区間でのデータ推移を追っ掛けて時系列で見たい)
  3. 他人のデータを見れるフォーラムの様なものが欲しい(選手プロフィールとTYPE-Rのデータを見て自分と比較したい)

2017 ツール・ド・おきなわ 100km U39 備忘録

※Disclaimer※

  1. Blog記事として公開しているものの、筆者自身の備忘録としての意味合いが強いです
  2. レース中の回想については正確性を伴わない可能性があります
  3. レースにたらればは無いというのが信条ですが、多分に言い訳要素を含んでいると自覚してます

今年のレーススケジュールと沖縄への意気込み

今年前半は、JBCF、2days木島平、AACA-TT、筑波8耐等のレースに参戦しましたが、後半はほぼ沖縄のみにフォーカスしたスケジュールになりました。

それと言うのも、昨年から参加しているバミューダトライアングル練メンバーの沖縄での活躍や熱心さを目の当たりにして、「自分も同じレースに出てみたい」と強く感じた為です。

(今年もメンバーが140km2位、100kmOver40 4位6位、100kmUnder39 3位と大活躍したので結果を残せなかった事が悔やまれます…)

沖縄に向けた具体的なトレーニングプラン

  1. 8月頃まではレースを走る為に最低限必要な「時間辺り出力」を身に着ける
  2. その後はその出力を維持して弾数を増やす、3時間闘い切る持久力を獲得する

というのが大きな枠組みでした。

想定外の変調と気付き

実際、7月下旬までの流れはほぼ予定通りで、「さあ、ここからは距離耐性を身に着けよう」と考えていた矢先に変調をきたします。

  1. それまで出ていた出力の85%程度で限界に達する
  2. 非常に疲れやすく疲労感が抜けない

8月中旬頃に上記症状が表出し、大ブレーキが掛かりました。

原因ですが、年間を通して週間TSSは500~600で安定して推移していたので過剰なトレーニングとは考え辛く、一番の理由は超高温下での長時間トレーニングによるものだと結論付けています。

結局、最後まで変調前の時間辺り出力に戻し切る事はできず、本来のトレーニングプランで持久力強化に充てるはずだった時間を丸々復旧に費やす事となり、今回のレース結果に大きな影を落としました。

それでもなんとか10月後半頃には一定ラインまで戻し、沖縄対策練(沖縄のコースに極力似せたノンストップ100km周回練)でも上記入賞メンバーとしっかり渡り合える状況で、コース中に設定されている普及川ダム登り想定のヒルクラパートでは強さを見せられていました。

もっとも沖縄の様なロードレースでは単発登りの強さはあまり重要とは言えず、最低限集団のペースでしっかり登れれば問題無いという事を改めて感じましたし、それ以上に重要なのは「持久力」であるという事です。

沖縄対策練では強さを見せる事ができた反面、80km~90km辺りで脚が「毎回」攣るという現象に頭を抱えました。
前述したトレーニングプランで本来行うはずだった「持久力強化練」が不足している影響がモロに出た結果です。

ここまで一緒に頑張ってきた皆の士気を下げるのが嫌で、冗談めかして言っていましたが、正直不安で仕方なかったです。

レース当日スタート直後まで

どうしても取り除けない不安を1つ抱えたままではあるものの、腹を括ってレースに挑みます。

初めての参加でしたから、勝手がわからず自転車を並べるのが遅れほぼ最後尾です。

しかしながら何段階かの整列の度にポジションを上げる事ができ、ローリングスタート時にサクっと集団最前まで出ます。

奥の登りから普及川ダム入口まで

スタート直後から始まる奥の登りは先導車の真後ろでぬくぬくと登り、アクチュアルスタートと同時に前に出てきてくれたサイタマサイクルプロジェクトの2人が力強く集団をけん引してくれます。

そこに私も着いて、程々のペースで登りますが集団はだいぶおとなしめで被せてくる人もほぼいません。

そこから下りに入ると妙に集団が活性化。

ほぼ下り切った直線、集団かなり前の方で大落車発生…

自分は集団の一番左端にいて何事も無くやり過ごせたものの、後続が道一杯に広がり止まった為、先頭集団が一時30~40人程になるハプニング。

ダムだいぶ手前で集団は復帰できたので本当に良かったです。

普及川ダムの登り

ダムの登りに入ってからは脚がありそうな人の後ろを乗り継いでポジションを前目に維持します。

そうこうしていると緩斜面で優勝候補の川又さんが右レーンからするする上がってきます。

斜度がキつくなってからは頑張らず、少ないパワーで前に出れる緩斜面で緩めない上手いペーシングは勉強になりました。

記憶違いでなければ、中盤に差し掛かろうかというタイミングでもう一人の優勝候補である竹芝の宿谷さんがガツンとペースを上げて先頭に躍り出ました。

事前情報によると、宿谷さんは2年前の沖縄100kmで中盤から逃げ羽地で捕まったという実績と、今年の富士ヒル選抜クラスで総合7位という事。

とんでもない強者です。

できればペースを上げず脚を残したいという思い、そして単独逃げならいくら強者とてこの距離であれば(残り90km近い)大ダメージは必至という考えから、単独逃げを容認する雰囲気を作る為に数名で声掛け(扇動共に言う…)し、結果誰も追わずに集団のペースは維持され、宿谷さんの逃げが決まりました。

その後、頂上少し手前で1分25秒差をコミッセールからコールされました。

普及川ダム下り~学校坂

今日はあちらこちらで落車が発生していたので、KOM前に少しだけ抜け出して単独で下ります(私自身この下り初めてなのもあるので)

安全に下り切って登り返しを経て、学校坂に突入です。

集団最前列でサイタマサイクルプロジェクトの富元選手が一本曳き。

良いペースだったので後ろがぶちぶち切れていました。

この辺りで武井選手がするするっと前に上がって集団前方に陣取り始めた記憶。

斜度のキツイ区間が終わってからはだいぶ落ち着きイージーペースで進行していきます。

学校坂後のアップダウン区間

過去同じクラスに出た方曰く、この区間はサイクリングペースになるのが定番との事でしたが、集団は棒状に近い状態でペース良く進んでいたのが印象的です。

前の方では武井選手が力強く集団をけん引している姿をよく見ました。

また、この辺りから210kmの選手を徐々に吸収していき集団はかなり大きくなっています。

100kmのクラスは40人位でしょうか…

慶佐次~有銘

ここまでは、だいぶ余裕のある展開で、集団に埋没し省エネ走行出来ていたので一番の勝負所にあたる羽地の展開等について考えていました。

ただ、気掛かりだったのは集団にコミッセールバイクが付いておらず、逃げている宿谷さんとのギャップが全くわからない事でした。

(実はこの辺りで吸収していた様です。単独逃げだったので気付かなかったです。)

とは言え吸収した210kmの集団も走力のある有名人だらけで結果的にペースが速くなっていましたから問題無いだろうと思い、特段アクションは起こしませんでした。

羽地手前の平坦~羽地

カヌチャの登りも集団で登り切り、勝負に備えて補給を取りました。

STCのNoClampとLastKMのジェルをそれぞれ1つです。

てっきり羽地前の平坦路は誰も曳かずにペースが落ちると思っていたのですがローテーションが周りかなりの高速で集団が進んでいきます。

そしてとうとうその時がやってきてしまいました。

距離にして約89km地点、羽地突入少し前にローテーションで前に出たタイミングでピクピクと攣りの兆候が一気に噴出です。

「やっぱりなのか?」

真っ先にこう思いました。

ローテを降りていく最中に脚を振ったりボトルに残った水を飲み干したり、大きく深呼吸してなんとか落ち着かせようとしました。

ですが羽地の登り口に入って加速する集団に合わせた矢先、電撃が左脚に流れた様な…筋肉が捻じれる様な痛みで踏めなくなり完全に集団から置いていかれてしまいました。

ゴール

羽地までに残っていた100km参加選手は25名、僕はその中で最初の脱落者として勝負を降りる事になったわけです。

そこからは脚の痛みに耐えつつゴールを目指したものの、単純に脚が売り切れたのか気持ちが切れてしまったからなのか、ノロノロと単独走でゴールラインを通過しました。

来年

悔しい思いを晴らすべく、来年は改善点を徹底的に潰してリベンジします。

次こそは仲間と共に表彰台で嬉し涙を流したいです。

第7回 JBCF タイムトライアルチャンピオンシップ

今年のリザルトサマリーとタイムトライアルの科学(入門編)

タイムトライアルスペシャリスト見習いの自分にとって、数少ないJBCFでのガチンコタイムトライアルレースが今年も開催されました。
会場は例年通り、栃木県・群馬県・埼玉県・茨城県にまたがる渡良瀬遊水地、一周5.3kmのレース。

  1. 2015年:7分11秒 E3 5位
  2. 2016年:7分07秒 E2 3位
  3. 2017年:7分02秒 E1 11位

毎年速くなっているので出力も伸びていると思うでしょう?
でも実は2015年が一番出力が高く、※1 ※2 ※3

  1. 2015年:7分11秒 E3 359w
  2. 2016年:7分07秒 E2 351w
  3. 2017年:7分02秒 E1 354w

だったりする。
※1 多少の誤差は有り
※2 僕のパワーメーターはややHappyな傾向があると思います
※3 筆者は身長180cm体重70kg

つまり、タイムトライアル競技は出力もとても大事だけれども、同時に空力面であったり装備であったり、ちょっとした走り方だったりといった要素がとても重要で、それをどれだけ細かく日々詰めていけるかがとても重要という事。

  1. 2016年:7分07秒 15年からの変更点:フォームを大幅に改善、特に肘置き位置を3cm下げた
  2. 2017年:7分02秒 E1 354w 更にフォームを改善、首・肩周りに柔軟性を持たせ、体側を合わせるイメージで頭を下げた

フォームの前年比改善ポイントは上記の様な感じで機材面でいくと

  1. 2015年:7分11秒 Canyon Speedmax CF SLX / zipp404-25mmローハイト(ホイールトラブル) 
  2. 2016年:7分07秒 リアホイールがshimano pro ディスクホイールに
  3. 2017年:7分02秒 前輪がHedのバトンホイールに、RIDEAのビッグプーリー化、ザイコーチェーン化

というのがタイムに影響が出る部分での機材変遷。
他にタイムへ影響がありそうな変更点というと、

  1. 2015年:7分11秒 スタート直後から突っ込み気味で入り後半タレ気味
  2. 2016年:7分07秒 同上
  3. 2017年:7分02秒 初っ端の直角コーナーまでは兎に角抑え目回転重視で入り、後半で踏む意識強めでオールアウト

ざっとタイムに寄与しそうな説明変数群を書き出してみた。
棚卸してみてふと思ったのが「タイヤの種類と空気圧」はデータ取っておくべきだったなーと。(気圧も寄与度高いから勘案した方がいいか)
ロードレースとはまた違う科学的アプローチがあるのがタイムトライアルの魅力ですね。
ちなみに…
多くのプロチームの選手はベロドロームやCFD解析だったりを駆使し、CdA値の最適化や、実コースで風や登坂状況と選手のプロファイルをベースに最適解を導くシミュレーション等、発展的なアプローチを日々実践しているそうです。

フォームと出力を軸にゴールタイムを見る

では実際に今回渡良瀬を走った選手のフォームを見てみたい。
(岡元様写真お借りします)

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左から、

  1. E1/11位 SAUCE DEVELOPMENT 有益選手 /180cm
  2. E1/2位 イナーメ信濃山形-EFT 河田選手 / 168cm
  3. JPT/15位 VC Fukuoka・サイクルフリーダム 設楽選手 / 180cm

である。

設楽選手はJPTで3周なので条件が違うものの非常に空力が良い事で有名なのでリファレンス的に混ざって貰った。

  1. 有益選手 : 7分02秒 / 354w
  2. 河田選手 : 6分53秒 / 363w
  3. 設楽選手 : 7分03秒 / 325w ※3周回の1周目

装備条件が近いのでフォームに絞って見てみよう。
まず特筆すべきは設楽選手の圧倒的な頭の位置の低さ(赤ライン)、そして青ラインで表現しているのが腹部への空気が流れるポケットの小ささ。
ここは正面から風を受ける際に風が流れ込んでパラシュート効果を生むので小さい方が優位(のはず)

逆に河田選手は位置やエアポケットはまだまだ改善が可能(つまり伸びシロいっぱい!)。
それでも高い出力と小柄な体格(で結果的に少ない正面の投影面積)もあって7分を切るタイムを叩き出している。
設楽選手並みに空力が良くなったら40秒台も狙えるのではないだろうか?(もちろん呼吸とのトレードオフではあるが)

まとめ
タイムトライアルに興味を持つ人も増えてきた印象の今日この頃ですが、この記事を読んでタイムトライアルの奥深さにはまってくれる人が一人でも増えたなら幸いです。